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溶連菌感染症(ようれんきん かんせんしょう)とは?
症状・治療・登校の目安などを解説します。
溶連菌感染症ってどんな病気?

A群β溶血性連鎖球菌という細菌による感染症です。
子どもに多いですが、大人も感染します。特に家族内での感染率も高く、家族全員での注意が必要です。適切な診断と治療がおこなわれると、通常は問題なく回復する疾患です。
どんな症状出ますか
- 38℃以上の高熱
- 強いのどの痛み(飲み込みがつらい)
- 扁桃腺の腫れや白い膿
- 倦怠感、関節の痛み
- 手足の赤い発疹、「いちご舌」
咳や鼻水が目立たないことが多いのが特徴です。
流行時期はありますか
冬と春から初夏にかけての2つの流行のピークがあります。ただし季節を問わず感染することもあります。
どうやってうつりますか?
- 飛沫感染:咳やくしゃみのしぶきを吸い込むことで広がります。
- 接触感染:タオルや食器を共用すると感染することがあります。
家族に患者さんがいるときは、風邪と同じように手洗いうがいを心がけ、タオルや食器を分けて使うことで予防につながります。
検査はありますか
のどの粘膜を綿棒でこすり取る 迅速検査や培養検査で判定します。
治療について
- 抗生物質(ペニシリン系が第一選択)を10〜14日間しっかり服用します
- 1〜2日で症状は改善しますが、途中でやめると再発することがあります
- アレルギーがある場合は他の抗生物質を使用します
学校や会社はいつから行けますか
抗生物質を飲み始めて 24時間以上経過し、熱がなくなれば登校・出勤可能です。
ただし、学校や職場の規定がある場合はそちらを優先してください。
家で気をつけることは?
- 兄弟や両親に同じような症状があれば、受診してください
- のどが痛い時は、辛い・酸っぱい・熱い食べ物は避ける
- 元気であれば入浴は問題ありません
放っておくと…
溶連菌感染症の経過中や回復後に、まれに重い合併症が起こることがあります。
- リウマチ熱:心臓や関節に炎症が起こる病気です。
- 急性糸球体腎炎:血尿やむくみの原因になる腎臓の病気です。
- 紫斑病(IgA血管炎):皮膚に紫色の発疹が出たり、関節や腎臓に症状が出る病気です。
処方どおりに最後まで服用するとともに、治療後2〜3週間は血尿・むくみ・高血圧などに注意し、気になる症状があれば受診してください。
※本ページは一般的な情報提供を目的としています。診断・治療は症状や検査結果を踏まえて医師が個別に判断します。