- HOME>
- ヒトメタニューモウイルス感染症
ヒトメタニューモウイルス感染症とは?
症状・流行時期・登園の目安をわかりやすく解説します
ヒトメタニューモウイルスってどんな病気ですか?
ヒトメタニューモウイルス(hMPV)は、乳幼児から高齢者まで幅広く感染する呼吸器ウイルスで、特に子どもに多い感染症です。
2001年に発見された比較的新しいウイルスですが、症状や経過がRSウイルスとよく似ており、区別が難しいこともあります。
ほとんどの子どもが5歳までに一度は感染するといわれています。
どんな症状が出ますか?
症状は軽い風邪のようなものから、重い下気道炎まで幅広く見られます。
- 発熱、咳、鼻水、のどの痛み
- 喘鳴(ゼーゼーする呼吸)、呼吸が速くなる
- 乳児では細気管支炎や肺炎を起こして重症化することもある
発熱は初感染では3〜5日程度続くことが多く、乳児では1週間近く長引くこともあります。
解熱後もしばらく咳や鼻水が残るのが特徴です。
いつ流行しますか?
例年は3月〜6月ごろに流行のピークがあります。
冬にも発生することはありますが、春先から初夏にかけて流行するのが特徴です。
どうやって検査しますか?
鼻やのどの粘膜を綿棒でこすり取り、迅速検査やPCR検査で診断します。
小児科外来では迅速検査キットが使われることが多く、短時間で結果が分かります。
治療について
ヒトメタニューモウイルスに特効薬はありません。治療は症状を和らげる「対症療法」が中心です。
- 発熱には解熱薬を使用
- 咳やゼーゼーが強い場合は吸入治療や気管支拡張薬を使用
- 水分をしっかり摂って脱水を防ぐ
- 重症例では入院し、酸素投与などの治療が必要になることもあります
学校や保育園はいつから行けますか?
ヒトメタニューモウイルス感染症は、学校保健安全法で出席停止期間が定められていません。
そのため、発熱や強い咳がなく、全身状態が良ければ登園・登校が可能です。
ただし、園や学校の方針に従ってください。
当院での対応について
当院では、ヒトメタニューモウイルスをはじめとする呼吸器感染症について、お子さまの症状や年齢に合わせた丁寧な診察とケアを行っています。
軽い風邪のような症状から、ゼーゼーする呼吸や高熱などの強い症状まで幅広く対応し、ご家族と一緒に経過を見守りながら、安心して治療を受けていただけるよう努めてまいります。
※本ページは一般的な情報提供を目的としています。診断・治療は症状や検査結果を踏まえて医師が個別に判断します。