夜尿症(おねしょ)

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夜尿症(おねしょ)とは?

原因・治療・受診の目安をわかりやすく解説します

夜尿症ってどんな病気?

「夜尿症」とは、5歳以上の子どもで、睡眠中に月1回以上の尿失禁が3か月以上続くものを指します。
多くの子どもが一時的に経験するもので、「恥ずかしいこと」「隠したいこと」と思われがちですが、決して珍しいことではありません。

  • 5歳で約15
  • 小学校低学年で約10
  • 小学校5年生で約5
  • 小学校卒業時点でも約23

とされ、クラスに数名は夜尿のあるお子さんがいる計算になります。
自然に改善する割合は年間10〜15%といわれています。
ただし積極的に治療を行うことで、自然経過より早く改善が期待でき、本人やご家族の生活の質(QOL)の向上につながります。

原因について

夜尿症の多くは病気によらないものですが、一部では糖尿病や腎・尿路の病気、睡眠時無呼吸症候群などが隠れていることもあります。
また、便秘が夜尿の一因になることもあり、生活習慣の確認が大切です。

子どもの責任ではありません

夜尿は本人の責任ではありません。睡眠中に尿意を感じず、無意識のうちに出てしまうものです。怒ったり罰したりしても改善せず、子どもの自尊心を傷つけてしまいます。
大切なのは「褒めて治すこと」です。

  • 夜尿がなかった日を褒める
  • 就寝前のトイレや水分調整など、努力できた行動を褒める

といった前向きな対応が効果的です。

治療の開始時期

治療の開始時期

5歳を過ぎても夜尿が続く場合、治療の対象となります。
受診のきっかけで多いのは宿泊行事(林間学校や修学旅行)です。
効果判定には時間がかかるため、行事の3〜6か月前に受診するのがおすすめです。

治療方法

生活指導
  • 昼間の水分はしっかり、夕方以降は控えめに
  • 夕食は眠る2時間以上前に
  • 就寝前にトイレへ(必要に応じ「寝る前にもう一度」)
  • 便秘の解消、十分な睡眠
  • 夜中に無理に起こしてトイレに行かせる必要は基本なし
薬物療法

デスモプレシン(舌下錠など)を使用することがあります。
夜間の尿量を減らす効果があり、正しい服薬と水分制限の指導が重要です。行事前に短期間だけ使う場合もあります。

アラーム療法

濡れたタイミングでアラームが鳴り、自分で起きて排尿する習慣をつける方法です。薬と併用されることもあります。

自然に治るのを待っていいの?

自然に改善することもありますが、年間10〜15%程度と決して高い割合ではありません。
治療を行うことで改善が早まることが期待できます。

受診の目安
  • 小学校入学以降も夜尿が続く
  • 宿泊行事の予定がある
  • 夜尿が続き、本人や家族が困っている

こうした場合は早めの受診をおすすめします。

おねしょは成長の過程で多くの子が経験する自然なことです。一人で悩まず、どうぞお気軽にご相談ください。ご家族に寄り添いながら、解決のお手伝いをいたします。

 

※本ページは一般的な情報提供を目的としています。診断・治療は症状や検査結果を踏まえて医師が個別に判断します。

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